クロヴァロン ピノ・ノワール 2022
フランス ラングドック IGP ペイ・ドック
赤・ミディアムボディ
葡萄:ピノ・ノワール
容量:750ml
例年このキュヴェはドメーヌが所有する、2001年植樹、標高250m、3.5ha の単一区画のピノ・
ノワールをベースに造られますが、2022年は知人の地主のビオロジックの畑を、フェルマージュで借りて、ドメーヌで耕作して収穫したピノ・ノワールがアッサンブラージュされています。
このため、エチケットには、ネゴシアン名義の会社名である ARVINS アルヴァンの記載があります。またデメテールの認証はありません。
(ドメーヌの畑はデメテールの認証を受けていますが、借りている知人の畑はビオの認証のみのため)
醸造
早朝に手摘みして収穫したブドウを畑と醸造所で各 1 回ずつ選果。
除梗せずに100%全房で、ブドウに付着している野生酵母のみでステンレスタンクでアルコール発酵。
酵素や培養酵母、酒石酸、濃縮物、矯正剤、安定剤などの醸造添加物は一切付け加えずに醸造。
マセラションはアンフュージョンでソフトに行う。
圧搾後、228リットルのバリック(古樽)に移してマロラクティック発酵と熟成。熟成中はバトナージュも澱引きを行わず、無清澄・無濾過で瓶詰め。SO2 も無添加。
2022 年物の収穫日は 9月12日。2023年5月時点での SO2 トータルは39mg/l。
アルコール度数12.5 度。
総生産量は 8,000 本。
味わい
赤スグリやブルーベリー、カシス、微かにタバゴや胡椒などのスパイシーな香り。
アタックは柔らかく、ジューシーな果実味が広がる口中にはクランベリーのニュアンスが感じられる。
フィニッシュには、微かなハッカのニュアンスとともに心地良いタンニンが広がる。
輸入元資料引用
補足
何年か前にもドメーヌの畑産ではないピノ・ノワールから造られたことがありましたが、
しっかりとドメーヌ・ド・クロヴァロンのピノ・ノワールとして仕上げられていました。
2022はまだ試飲していません。
私見
【生産者情報】
ドメーヌ・ド・クロヴァロン
ビオロジック
1989年、ラングドックで初めてピノ・ノワールを植樹・栽培し世界的な名声を受けるワインを生み出した南仏のピノ・ノワールのパイオニア「ドメーヌ・ド・クロヴァロン」
25年以上に亘りピノ・ノワール造りにこだわる天才⼥性醸造家のビオディナミ・ドメーヌで、カトリーヌ・ロックによって南仏に創設された小さなドメーヌです。
建築家をしていたカトリーヌは、1985年にラングドックのAOCフォジェールの北隣の村ベタリューに畑付きの⾃宅を購入。
独学で葡萄栽培とワイン造りに乗り出しました。
ドメーヌの畑は標高250〜400 メートルの高地にあり、ラングドックでも冷涼なミクロクリマで、畑は北向きの緩やかな斜面に位置していました。
このため、ドメーヌの畑には南仏の品種よりも、冷涼は気候の品種が向くと直感したカトリーヌは、ピノ・ノワール、シャルドネ、ヴィオニエ、リースリングなどを植樹していきました。
特に、ピノ・ノワールは1989 年にカトリーヌ・ロックがラングドックで初めてピノ・ノワールを植樹して栽培を始めました。
その後、INAOに陳情等を働きかけ、ピノ・ノワールがヴァン・ド・ペイ・ドックの品種として認められるようになったのです。
つまり、カトリーヌは南仏のピノ・ノワールのパイオニアであり、母である存在なのです。
また、ヴィオニエはローヌのジョルジュ・ヴェルネイの畑に赴き、穂木を譲り受けてドメーヌに植樹するほどの情熱を傾けて栽培を始めました。
クロヴァロンでは設⽴当初よりビオロジックを実践し、その後、完全なビオディナミへと移行。
現在は全ての畑でビオディナミによる栽培を行い、全てのワインが厳格なデメテールの認証を受けています。
2011 年からは、イタリアのアンジェロ・ガヤ、タスマニアのステファノ・ルビアナ、スイスのビオディナミの⼤御所マリー=テレーズ・シャパーズなどで修⾏したカトリーヌの娘のアリックスがドメーヌに参画し⺟と娘の⼆⼈三脚でドメーヌを運営していましたが、2016年からは娘のアリックスがドメーヌの全権を任され、新たな取り組みを始めています。
輸入元資料引用
» 特定商取引法に基づく表記 (返品など)